技術フォーラム

<平成18年度 第19回技術フォーラム次第>

会 場 :サンシャインシティワールドインポートマート
開催日 :平成18年10月21日(土)

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①東京港地震波を用いた非線形動的解析の一考察

技術一部 丸山玄(10:20〜10:40)

道路橋示方書Ⅴ耐震設計編に規定されている橋梁の動的解析による耐震照査では、「動的解析に入力する地震波として架橋地点で実測された強震記録を用いるのが望ましい」とされている。しかしながら、実際の架橋地点における地震波は一般的に得られていないため、道示Ⅴに規定される標準的な地震波形により、動的解析が行われているのが実情である。ここでは、道示Ⅴ標準波を用いた非線形動的解析に加え、東京港臨港部において過去に収集されたデータを基に国土交通省が作成した東京港地震波を用いた非線形動的解析について、東京港臨海部の埋立地に架橋される橋をモデルとした結果を報告する。

 

②将来を考慮した多目的駅前広場への改修計画

技術二部 岡村義昭(10:40〜11:00)

S駅前広場は、その整備以来15年が経過し各交通機関(バス事業者、タクシー事業者、一般車両乗降利用者)の利用が著しい速さで増加し、現在激しい混雑が発生している。また、市が進めている地区整備計画により、今後、当地区の人口が将来、増加することが、予想されている。S駅は、千葉県内の主要な駅のひとつである。このため、従来の駅前広場計画では予想できなかった震災等の災害時における通勤難民等の一時避難場所になることも考えられている。さらに、環境、景観、バリアフリー等も考慮する必要があった。このような視点から、従来の駅前広場から、将来を考慮した多目的駅前広場への改修計画を立案したものである。

 

③道路空間におけるバリアフリー化について

関西技術部 中園美穂(11:00〜11:20)

我が国の少子高齢化社会においては、高齢者、身体障害者等の社会参加が経済、社会の発展に不可欠であるとことから、誰もが安全に、安心して活動し、社会参加できる生活空間の形成が重要な課題となっている。このため、従来道路の新設や改築時におけるバリアフリー構造による整備、市街地の主要施設周辺におけるバリアフリーの歩行空間ネットワークの確保等が図られてきた。本発表では、『交通バリアフリー法』に基づいた歩行空間のバリアフリー対策の検討事例について紹介する。

 

④橋梁基本構造形式の提案について

中部技術部 重松宏和(11:20〜11:40)

 A橋梁は、愛知県豊田市における一般国道153号に計画された橋梁である。当概設計区間は、平成7年度に橋長193mの2連の橋梁形式として予備設計が実施されていた。この基本形式に対して、最新の技術基準及び技術革新の適用による建設コストの削減を目的として、当該設計区間の道路構造形式の再検討を行った。ここでは、道路構造形式の決定に至るまでの提案事項について報告する。

 

⑤第二東名高速道路における大規模切土のり面対策

技術一部 漆畑雄一朗(11:40〜12:00)

第二東名高速道路におけるFIC〜SIC区間の某切土は、のり面高さが約140mの20段のり面施工であったが、施工時に変状が確認された。砂岩泥岩互層および泥岩を主体とする地山を光波観測、傾斜計観測、地下水位等で調査を行い、対策工を検討してグラウンドアンカー工を採用した。グラウンドアンカー工の施工内容、施工工夫、緊張荷重の管理向上策を報告する。

 

⑥特別講演『国内外における橋梁の動向について』

技術顧問 東京大学・埼玉大学名誉教授 伊藤學先生(13:00〜14:00)

 

⑦アーチカルバートの計測および対策

技術三部 岩田尚親(14:00〜14:20)

アーチカルバートはEPSによる土圧軽減工法や荷重軽減工法の採用および基礎形式に杭基礎を採用するなど、施工例の極めて少ない構造体の施工例を対象に、構造物の安定性について検証し、かつ更なる安定性を確保のために、現場計測を行いながら盛土工を施工した。本報告は、その計測計画及び計測状況を中心に管理基準値や管理方法などについて報告する。

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⑧近畿某事務所管内における道路事業計画について

技術三部 高橋学(14:20〜14:40)

某国道事務所では、「活力」「暮らし」「安全」「環境」を視点とした整備方針に基づき、安心して生活できる道路空間を創出し、地域の発展と再生に向けたまちづくりにつながる道路事業を進めている。私の業務は道路事業に関わる資料の取りまとめ、広報活動等を行っており、業務は広範囲におよんでいる。本文では、中でも全国的に展開されている社会実験関係への取り組みを中心に報告する。

⑨特定課題『平成17年度優良工事等施工者大阪国道事務所長表彰業務 平成17年度大阪国道事務所管内騒音調査業務の紹介』

技術二部 佐藤泰昭(14:40〜14:55)

この度、「平成17年度大阪国道事務所管内騒音調査業務」において優良工事等施工者大阪国道事務所長表彰を受賞しましたので業務概要を紹介します。本業務は、大阪国道事務所が直轄管理する国道の道路交通騒音を把握し、今後の道路計画、及び道路管理における騒音対策のための基礎資料を作成することを目的として、「道路環境センサス調査要領(平成17年6月 国土交通省道路局)」に基づき、道路交通騒音、交通量、沿道環境対策状況等の調査を実施し、調査結果に基づいてデータベースの作成を行ったものです。

 

⑩ 特定課題『東京都北多摩北部建設事務所長感謝状受賞業務 奈良橋川整備工事に伴う基本設計の紹介』

技術一部 小野久(14:55〜15:10)

奈良橋川は川幅4m程度の小さな川で合流する空堀川にかかる橋梁の流下断面が足りなく大雨が降ると影響をうけ、度々浸水することから改修する必要が生じた。この改修工事に伴う奈良橋川全体の基本設計について報告する。また感謝状をいただいた経緯についても発表する。