技術フォーラム

<平成19年度 第20回 技術フォーラム次第>

会 場 :サンシャインシティ文化会館502号室特別ホール
開催日 :平成19年10月13日(土)

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①石岡・小美玉地区スマートIC計画概要

技術一部 今井和光(9:50〜10:10)

近年、ETCが急速に普及しており、国土交通省では、地域の活性化を推進するため、高速道路の休憩施設に、ETC専用の出入口を設置したスマートICの導入を図っている。今回、常「本線直結型」スマートICの社会実験に向けた実施計画書を作成したものである。設置目的、整備効果、採算性等について概説する。

 

②北上川・鳴瀬川流域における河川管理施設等の津波対策検討について

技術二部 菊地 慎(10:10〜10:30)

日本は、世界の陸地の0.3%に満たない国土であるが、世界で発生する地震の約10%が日本とその周辺で発生しているといわれている。地震が発生すると、それに伴ってさまざまな現象がおこり、揺れによる直接的な被害だけではなく、さらなる二次被害をもたらすものである。その中の一つが津波である。日本は、四方を海に囲まれ、古くから多くの津波による被害を受けてきた。ここでは、河川管理施設(水門、樋門、樋管)への津波対策検討について報告する。

 

③走行シミュレーションを活用したPAへの流入方法の検討

関西技術部 今井秀幸(10:30〜10:50)

近畿自動車道のパーキングエリア内への流入方法について、『走行シミュレーション』によりドライバーの走行性(平面・縦断線形)・既存構造物の視認性の確認を行い、PAへの流入方法の検討を実施した。本発表では、『走行シミュレーション』を活用した検討手法について報告する。

 

④橋梁形式の選定について

中部技術部 柳田 応樹(10:50〜11:10)

当初、鋼2径間連続鈑桁橋で計画されていた橋梁は、河川条件、供用時期に向けた隣接関連工事工程等、様々な制約条件を考慮した結果、鋼2径間連続鈑桁橋形式の選定に問題が生じた。種々の比較検討結果から、「波型鋼板ウェブPC箱桁橋」を最適形式として提案し選定されたが、河積阻害率を満足させるため、橋脚柱に高強度材料を適用するに至った。本報告は、橋梁形式の決定に至るまでの提案事項について報告する。

 

⑤鋼製多層ラーメン橋脚の耐震補強設計

技術二部 福井裕行(11:10〜11:30)

鋼製橋脚の耐震補強における動的解析による照査は、道路橋示方書において、コンクリート充填の有無によりそれぞれの考え方が示されており、道路協会から耐震補強の参考資料として単柱式橋脚を対象とした橋脚基部コンクリート充填方法が示されている。しかしコンクリート充填をしない鋼製橋脚における照査方法の具体的な事例がない状況である。本報告は、中央自動車道に施工された鋼製多層フレキシブルラーメン橋脚における大規模地震時耐震性能照査とその補強設計を参考に耐震補強設計の留意点を紹介する。

 

⑥橋梁点検車・路面点検車・電線共同溝業務管理システムの開発・実用化

技術企画室 國分・萩原・内藤(11:30〜11:50)

技術企画室の業務は、社業発展のための社内外の新規技術分野の調査、実用化、紹介、関連業務の遂行である。平成19年度は、近年、社会的要請が強くデータの更新などが必須の橋梁点検、路面点検に着目するとともにインターネットを利用したウエブアプリケーションを事業機関に提供して保守・管理料を獲得することを目的に、コストを低減した自治体向けの①橋梁点検車、②路面点検車、③電線共同溝業務管理システムの開発・実用化を目指している。

 

⑦建設管理事業部の概要

建設管理事業部 土井俊二・横田務(12:40〜13:00)

 

⑧栗子トンネル東避難坑工事における切羽前方地質探査法について

建設管理技術部 佐野鋭治(13:00〜13:20)

 

⑨調査等管理業務の紹介

建設管理技術部 中村太一(14:50〜15:10)

トンネル避難坑の事前地質調査において出現が想定されている断層及びその周辺の不良地山と思われる領域の地質状況を事前に確認することを目的とし、トンネル東避難坑工事のTBM施工区間で実施した切羽前方地質探査のTSP探査(坑内から実施した3次元坑内弾性波反射法)と、DRISS探査(TBMマシーンに搭載した穿孔機を用いた穿孔探査法)の2手法について、各探査法の概要と探査結果の報告、及び探査結果に基づく地山の評価について報告するものである。

 

⑩ 裏型(うらかた)わく工法で施工する掘割(ほりわり)構造物について

建設管理技術部 吉田 均(13:20〜13:40)

担当した施工管理業務の中から、人家密集地区における掘割式道路構造物の設計・施工の事例について報告する。一般的に地下構造物を構築する場合には、構造物の外側に施工余裕幅を確保した位置に土留め壁を設置し、土砂の掘削を行う。ところが、工事では、土砂の処分から埋め戻しに多くの費用が掛かる他、周辺環境への影響も大きいという課題が持ち上がった。そのため、既往設計の見直しを行い、外側の施工余裕幅を縮小した”裏型(うらかた)わく工法”を採用し、土工事量を減少させて施工することとした。この工法選定までの検討経緯と施工上の課題に対する取り組み等について報告するものである。

 

⑪ アーチカルバート設計・施工 完結編

建設管理技術部 荒木悌二 (13:40〜14:00)

当該工事区は、現在開通に向けて舗装工事が最後の追い込み中である。アーチカルバートについては、帯広作業所から工事進捗にあわせて2004年に深礎杭の施工、2006年にアーチカルバートの計測・変状・対策案について発表を行ってきた。その後、更なる苦難を乗り越え施工が完了した。本報告は、アーチカルバートの設計経緯、変状対策検討までの概要と、変状対策設計から本年度施工完了までの解析、対策工施工、計測結果について報告を行う。

 

⑪ 特別講演『新しい測量技術と建設コンサルタント業務とのコラボレーションに対する期待』

千葉工業大学工学部 建築都市環境学科教授 小泉俊雄先生(14:00〜15:00)

 

⑫ 指定課題『第二東名清水西工事区施工管理業務の紹介』

建設管理技術部 矢野健二(15:00〜15:20)

第二東名高速道路清水西工事区施工管理業務(その1)において、平成19年4月27日に発注者である中日本高速道路株式会社横浜支社建設事業部の品質向上委員会より優良表彰をいただいた。本文は清水工事事務所及び西工事区の概要、当社の業務内容を説明したのち、優良表彰に至ったトンネル覆工コンクリートの品質管理手法の提案内容報告の他、清水工事事務所での施工管理員として当社の独自性ある取組み等を説明するものである。