技術フォーラム

<平成20年度 第21回技術フォーラム次第>

会 場 :サンシャインシティ文化会館502号室特別ホール
開催日 平成20年10月4日(土)

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①「道路橋の免震構造研究委員会」の活動報告

技術部構造G 田中嘉一(10:10〜10:30)

兵庫県南部地震から13年が経過し、免震橋の建設が進むとともに、その後の新しい免震支承やダンパー等のデバイスの研究開発、設計・施工上の改良も進んできている。本研究委員会では、免震技術に関する技術情報を収集・整理・分析し、今後の開発や更なる普及に役立てることを目的として活動を進めている。本発表では、これまでの活動概要を紹介するとともに、免震設計上のいくつかの課題を採り上げ、試設計による検証結果を報告する。

 

②管路施設再構築の実務状況について

技術部水工G 霜多利昭(10:30〜10:50)

下水道整備が進んだ大都市の下水道は、建設から維持管理に意向し、施設の維持向上のため計画的な施設の改築・更新(再整備)が求められている。このため、老朽化した管きょの能力不足解消、都市構造の変化に対応した機能の高水準化を図るために、既設管きょ施設を面的、計画的に再生する取組みが必要となった。管きょ再整備の実務にあたっては、既設管きょを最大限活用することを基本とし、テレカメ調査資料等をもとに既設管きょの健全度や能力を評価・判定し再整備方針(工法)を決定する。ここでは、管きょ再整備の現状と実務状況について報告する。

 

③環境、コストを考慮した道路照明の検討について

関西技術部 西川博敏(10:50〜11:10)

近年、道路・トンネル照明は、照明器具の性能の向上といった技術の進展と、省エネルギー化・コスト縮減等の社会的要請より、平成19年度に「道路照明施設設置基準」の改定が行われた。本発表では、環境、コスト面を考慮した、全国に先駆けた取り組みとして「LED(発光ダイオード)道路照明計画の検討結果について報告する。

 

④特殊のり面管理体制の検討

(財)高速道路技術センター 大沼隆雄(11:10〜11:30)

供用後10年程度経過したグラウンドアンカーで補強したのり面の現状の健全度の把握と今後の効率的な管理体制の構築について、検討内容と今後の課題・展望について報告する。

 

⑤既設橋梁の床版架替えにおける継手構造の検討について

技術部保全G 河野智英(11:30〜11:50)

積雪地域の橋梁は、冬季に散布される凍結防止剤(塩化カルシウム)により、特に床版部分が著しい塩害の影響を受ける。このため既設橋梁においては、損傷の程度にあわせて補修・床版架替えを行ってきた。既設高速道路橋における床版架替え工事は、交通規制期間の短縮を目的としてプレキャスト床版が採用されてきたが、過去実施された工事において床版継手部分に施工上の問題が生じたことから、継手細部構造の見直しを行った。本発表は、その提案内容とともに、従来工法の問題点、高速道路供用下における床版架替え工事の現状について報告するものである。

 

⑥橋梁アセットマネジメントシステムの構築

アセットマネジメント部 高木絹華(11:50〜12:10)

国土交通省は老朽化する橋梁の維持修繕を合理的に推進するために平成19年度から道路橋の「長寿命化修繕計画策定事業補助制度」をスタートさせた。これに伴い、各自治体ともに橋梁点検及び長寿命化修繕計画が本格化し始め、当社でもこれに参画するために自社開発の橋梁マネジメントシステム(BMS)の検討している。本文は、青森県版BMSを参考に、検討中のBMSを簡易に説明するものである。なお、本システムの今後の検討予定も含めて報告する。

 

⑦特別講演『アセットマネジメント』(講演時間90分)

特別技術顧問 北海道工業大学工学部社会基盤工学科 笠原篤教授(13:00〜14:30)

 

⑧建設管理事業部の概要

建設管理技術部 横田務(14:30〜14:50)

 

⑨調査等管理業務の紹介

建設管理技術部 中村太一(14:50〜15:10)

 

⑩施工管理業務の紹介

建設管理技術部 山内秀一(15:10〜15:30)

本文は、橋梁詳細設計について施工管理員として発注者の立場になって感じた設計業務について報告する。

 

⑪施工不良発生報告と現場からみた設計への課題について

建設管理技術部 重松宏和(15:30〜15:50)

NO2の濃度が高く、公害訴訟などがあった大気汚染が深刻な地域であり、さらに慢性的な交通渋滞が問題となっている国道の沿道環境改善事業の1つとして、交差点右折レーンの増設による交通流の円滑化及び新技術を用いた大気浄化施設を設置した。本報告では、これら交差点改良の概要と大気環境改善効果及び沿道環境改善事業の今後の課題について報告するものである。