技術フォーラム

<平成24年度 第25回技術フォーラム次第>

会 場 :コア・いけぶくろ(豊島区民センター)イーストステージいけぶくろ文化ホール
開催日 :平成24年10月20日(土)
司会進行:福井 裕行、タイムキーパー:高橋 学

  • forum0007.jpg

Ⅰ. 挨拶  社長執行役員 諸谷 茂樹(10:00〜10:05)
Ⅱ. 開会の辞  会長執行役員 山下 幹夫(10:05〜10:10)
Ⅲ. 技術発表の説明  司会進行   福井 裕行 (10:10〜10:15)
Ⅳ. 技術発表「①~⑤、⑦、⑧」  (発表時間15分、質疑応答5分)

 

①伏越し管解消に伴う主要枝線への接続検討について

技術部構造水工G 高野 誠(10:15〜10:30)

下水道管渠の再構築事業は、老朽化した管渠の能力不足を解消する他、下水道施設を安全で維持管理しやすい構造へ改善していくことを目標とし進められている。安全で維持管理しやすい構造への改善とは、例えば、常時水没している伏越し管が、管渠内部の詰まりや管の破損の確認が困難な状況を解消することである。本設計内容は、下流流域の流下能力不足解消と、伏越し管を解消する目的で、伏越し路線を廃止し、平成16年度に新設した主要枝線に接続する計画である。本報告では、下水道管渠再構築設計における伏越し路線の解消に伴う主要枝線への接続検討について紹介する。

 

②将来拡幅を考慮した少数鈑桁橋の設計

技術部構造水工G 川原 さおり(10:30〜10:45)

某橋は、橋長621.9mの鋼10径間連続合成鈑桁橋である。本橋の下部工は片側3車線で施工済みであったが、交通需要などを精査した結果から、片側暫定2車線に変更する方針が決定した。そのため、上部工暫定2 車線から完成3車線に拡幅できる構造への修正設計が必要となった。このような背景のもと、将来拡幅を考慮した「鋼コンクリート合成床版を横桁で支持する鋼少数主桁橋(合理化合成床版構造)」を採用した事例について紹介する。

 

③風化作用による法面崩壊の調査から設計まで

技術部道路設計G 浅倉 奈津美(10:45〜11:00)

某市の主要地方道で道路山側斜面の一部崩落が確認され一部通行止めとなった。周辺地域は自然環境や渓谷美を形成している地域であり、キャンプ場などに最短でアクセスする観光道路として利用されている。また地元の生活道路としても重要な道路として利用されており、地元の要望も強く、公共性・重要度の高い道路である。そのため、早急な対策及び復旧を必要とした。本報告では崩壊原因の調査から設計までの流れについて紹介する。

 

④橋梁長寿命化における縮減効果

技術部維持修繕G 大村 隆之(11:00〜11:15)

某市の管理橋梁数は1106橋あり、これらの多くは高度経済成長期に整備されたもので老朽化が進行している。これまでは、橋梁の老朽化に伴う損傷が出た時に補修を行ってきたが(事後保全型)、この方法では橋梁の補修費用が多額となると同時に、健全な状態に戻すことが難しく、寿命を延ばすことができない。そこで、定期的に点検調査し、悪いところを早期に発見し、症状の軽いうちに元の状態に戻すように補修する維持管理手法(予防保全型)を取り入れることとした。本稿では、「長寿命化修繕計画」を策定し、維持管理費用の縮減を図った事例を紹介する。

 

⑤トンネル内装塗装剥離現象の再現

関西支店技術部課長 山本 良弘(11:15〜11:30)

平成23年2月に竣工したトンネル内装塗装工事において施工後約半年で全線(延長4.4km)にわたり塗装の剥離が確認された。毀損・減失現象について発生原因の解明のために資料収集及び剥離再現試験を実施した。剥離再現試験では耐久性試験において湿潤冷熱繰返し10サイクル後ですべての試験体で現場と同じ剥離が再現され、耐久性に問題があることが確認できた。施工記録から第1層塗付後3.5カ月間結露環境下に放置され、この間にアンカー削孔が行われたことから十分な清掃がされないまま第2層が塗付されたことで耐久性の問題が顕著に現れたと推定した。

 

⑥建設管理部の概要

執行役員 横田 務(11:30〜11:40)

 

⑦さいたま工事事務所事業概要

建設管理部さいたま作業所 中村 太一(11:40〜11:55)

さいたま工事事務所は、東日本高速道路株式会社関東支社に属する工事事務所である。関越道や東北道等の放射道路とともに首都圏の広域環状道路網を形成する環状道路整備を実施している。主に埼玉県内の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)と東京外環自動車道(外環道)の新設・改築事業を担当している。事務所の担当するエリアの特徴は、高速道路保有債務・返済機構(機構)との協定数が17協定と多岐に渡る事業内容と都市土木的現場から、地域や多数の関係機関との協議、地域環境・自然環境に十分配慮した施工、狭小エリアでの施工である。具体的には、主な建設区間である圏央道と外環道の事業概要をとおして5月に実施した東北道夜間通行止め橋梁架設、新技術等も紹介する。

 

⑧千葉工事事務所事業概要

建設管理部千葉作業所 中島 聖(11:55〜12:10)

現在、東日本高速道路株式会社千葉工事事務所では、都心から半径約15kmのエリアを結ぶ延長約85kmの幹線道路である東京外環自動車道のうち、千葉県内を通る約12.1km(松戸市小山~市川市高谷)の建設を進めている。また、環境技術課では、外環工事に伴う工事期間中における環境被害の未然防止を目的に、騒音・振動等の調査を実施している。ここでは、外環の工事概要および環境技術課の業務内容について報告する。

 

昼食(12:10〜13:00)

 

Ⅴ 特別講演『道路橋床版防水システム』

中日本ハイウエイ・エンジニアリング東京㈱ 土木技術部構造担当部長 緒方 紀夫 様(13:00〜14:00)

 

Ⅵ 会社からの報告

 1) 全建賞 信濃川下流河川災害復旧等関連緊急事業について

    石上大橋~刈谷田川区間測量及び築堤詳細設計業務委託の概要

    本社営業部長 小野 久 (14:00~14:15)

 2) 技術開発の紹介 (15:30~15:40)

    a.技術開発の取り組み状況

    技術開発部サブリーダー 高橋 学(14:15~14:20)

    b.プレキャスト壁高欄の実用化に向けた研究開発

    技術部構造水工サブリーダー 田中 嘉一(14:20~14:30)

    c.橋梁管理システムの開発

    技術部維持修繕グループリーダー 浅野 好則(14:30~14:40)

    d.橋梁簡易点検現場入力システム開発

    技術部維持修繕G 松本 剛(14:40~14:50)

    e.橋梁管理システム・橋梁簡易点検現場入力システムの実演

    技術開発部 原 勝利(14:50~15:00)

    f.路面性状の効率的取得技術に関する研究開発(土木研究所共同研究)

    技術開発部サブリーダー 小林 昭典(15:00~15:10)

休憩(15:20〜15:40)

Ⅴ. 講評  上席執行役員 技術統括部長 白鳥 愛介(15:40〜15:50)
Ⅵ. まとめ・①~⑤、⑦、⑧技術発表表彰  社長執行役員 諸谷 茂樹(15:50~16:00)
Ⅶ. 閉会