技術フォーラム

<令和4年度 第35回技術フォーラム次第>

会 場 :豊島区南大塚地域文化創造館:南大塚ホール
開催日 :令和4年10月21日(金)
司会進行:岩田 尚親、タイムキーパー:石川 一人

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Ⅰ. 挨拶  社長執行役員 白鳥 愛介(09:50~09:55)
Ⅱ. 開会の辞  専務執行役員 技術統括部長 武田 弘次(09:55~10:00)
Ⅲ. 技術発表の説明  第二技術部道路技術課 課長 岩田 尚親(10:00~10:05)
Ⅳ. 技術発表午前の部「①~⑤」  (発表時間15分、質疑応答5分)

 

① ミクロ交通シミュレーションの概要と業務への適用

第ニ技術部道路技術課 越川 結葵(10:05~10:25)

道路整備における渋滞緩和は、道路設計において重要な課題であるが、道路構造令による設計では限界がある。交通シミュレーションとは、渋滞の原因を取り除くための対策を採用した場合に、本当に渋滞が緩和されているのか、対策によって別の箇所に問題が出てこないか等を事前に可視化するために用いられるものである。本報告は、国土交通省の主要渋滞ポイントに指定されている対象区間についてミクロシミュレーションを行い、最も効果的な対応策を検討したものである。

 

② 防護柵交換に伴う床版補強設計を行った橋梁補修設計例

第一技術部構造二課 安井 茜(10:25~10:45)

近年、橋やトンネルなどの道路構造物の老朽化は社会的に着目されている。橋梁においては、5年に一回の定期点検が行われ、早期に措置を生ずるべき状態と判断された橋梁については補修および補強が行われている。「コンクリート標準示方書 【維持管理編】」(2018)によると、「補修」は供用開始時に構造物が保有していた程度まで安全性、力学的な性能を回復させることであり、一方「補強」は供用開始時に構造物が保有していたよりも高い性能まで安全性、力学的な性能を向上させることと定義されている。この補修と補強について、損傷の見られる箇所の補修設計に伴い、供用開始時より高い耐荷性能が必要となるなどしたために関連する部材に補強設計の必要が生じることがある。本報告では、その例として橋梁補修設計で行った防護柵交換に伴い床版補強設計を行った例を取り上げる。

 

休憩・換気(10:45~10:55)

 

③ 高速道路の大規模更新等工事に伴う既設橋の耐震補強動的解析

第一技術部構造一課  篠原 聖人(10:55~11:15)

我が国では、戦後から高度経済成長期にかけて社会インフラの整備が活発に行われてきた。社会インフラの一つである高速道路は、1963 年に日本で初めて開通して以降、日本全土で建設が進められており、2014 年時点における高速道路(全国路線網)延長は約9,000km、利用台数は約700万台/日に達している。一方で、それらの社会インフラにおける老齢化は深刻な問題であり、高速道路においても経年劣化のみならず、車両重量の増加や凍結防止剤使用量の増加に起因する損傷・劣化などが懸念されている。このような状況を踏まえ、高速道路3会社では、高速道路の機能を永続的に活用するための大規模更新等工事が進められている。本稿は、前述の取り組みの一環である既設高速道路橋の上部工補強に伴う動的耐震診断および耐震補強設計業務について、その業務検討結果を報告するものである。

 

④ 橋梁点検におけるドローンの活用について

第一技術部保全技術課 浅水 脩壱(11:15~11:35)

橋梁・トンネルの5 年に1 度の近接目視による定期点検が義務付けられることになった2014 年の道路法の改定から、2019 年より2 巡目の定期点検が始まった。これに伴い、橋梁定期点検要領の改訂が行われ、「点検支援技術性能カタログ」を参考に新技術による点検作業の効率化が求められている。本稿では、今年度当社の橋梁定期点検業務にて活用した新技術のうち、ドローンを活用した事例の紹介と、将来への展望について考察するものである。

 

⑤ 集中豪雨による河川の被災要因と復旧対応について

第二技術部水工技術課 海野 樹(11:35~11:55)

近年、局地的大雨や異常気象が増加している。そのなかでも1 時間当たり50mm を超える集中豪雨が多発している。河川災害の発生は総合的に豪雨時により増水した河川による流水侵食・浸透、越水、雨水侵食・浸透などの要素1)が深く関係している。豪雨による河川災害においては、住宅地といった制約がある中で施工を行わなければならない上に、住民の生活に支障をきたす為、早急に対応しなければならない事例である。本報告では、集中豪雨による河川災害が発生した地区を対象に、被災要因、復旧工法の検討及び施工計画について紹介する。

 

昼休み・換気(11:55~13:00)

 

Ⅴ 特別講演「舗装の点検と診断」

北海道科学大学工学部都市環境学科教授 亀山 修一先生(13:00~14:00)

 

Ⅵ. 技術発表午後の部「⑥」  (発表時間15分、質疑応答5分)

⑥ Engineer’s Studioを用いた動的解析照査の事例報告

建設管理部水戸作業所 春日 克憲(14:05〜14:25)

緊急輸送道路上の橋梁は、災害時の救急救命活動や復旧活動を支えるため、大規模な地震時でも軽微な損傷に留まり速やかな機能回復が可能となる耐震補強が進められており、耐震性能照査が必要となる。建設ラッシュが始まった当時のコンピュータの計算処理能力は十分ではなく、部材に生じる変形が弾性限界を超えた場合の挙動を考慮できる非線形動的解析の適用が限定的であった。現時点ではH29道示の改定で動的解析による設計が標準になったことや、コンピュータの性能が向上し動的解析ソフトが扱いやすくなり、非線形動的解析による耐震設計が一般的となった。本稿は対象橋梁の耐震性能照査を行うため、Engineer’s Studio(以下ES)のソフトを用いた非線形動的解析の事例について報告するものである。

 

休憩・換気(14:20~14:35)

 

Ⅶ 会社からの報告

1) 建設管理部札幌作業所からの報告

建設管理部札幌作業所 所長 渡辺 勝(14:35~14:55)

2) 建設管理部高知作業所からの報告

建設管理部高知作業所 所長 荒木 悌二(14:55~15:15)

3) 入社社員の紹介および内定式 (15:15~15:40)

常務執行役員 営業統括部長 小野 久(15:15~15:35)

 

Ⅷ. 講評  専務執行役員 技術統括部長 武田 弘次(15:35~15:45)
Ⅸ. 技術発表表彰  社長執行役員 白鳥 愛介(15:45~15:55)
Ⅹ. 閉会