技術フォーラム

<平成29年度 第30回技術フォーラム次第>

会 場 :豊島区南大塚地域文化創造館:南大塚ホール
開催日 :平成29年10月28日(土)
司会進行:渡辺 達也、タイムキーパー:岩渕 覚

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Ⅰ. 挨拶  社長執行役員 諸谷 茂樹(10:00〜10:05)
Ⅱ. 開会の辞  専務執行役員 亀山 芳貢(10:05〜10:10)
Ⅲ. 技術発表の説明  司会進行   渡辺 達也 (10:10〜10:15)
Ⅳ. 技術発表午前の部「①~⑤」  (発表時間15分、質疑応答5分)

 

①民地に近接した急傾斜地崩壊危険区域の対策検討

第二技術部道路保全課 角谷 隆志(10:15〜10:35)

 国土交通省が平成14年度に公表した情報では、日本全国に急傾斜地崩壊危険区域が約11万箇所存在しており、現在も全ての整備は終わっておらず、さらに近年の異常気象による土砂災害の増加に伴い、これらの急傾斜地危険区域の対策が急務となっている。本報告は、千葉県某市の急傾斜地崩壊危険区域における未整備箇所について対策検討を行った業務について、民家に近接した急傾斜対策検討の留意点を交え当該業務を紹介するものである。

 

②河積阻害率を考慮した橋脚耐震補強設計の検討

第一技術部構造技術課 佐久間 吏(10:35〜10:55)

 昭和43年に施工された某橋は、単純桁2連で、河川内に橋脚が設置された基礎径式が直接基礎の橋梁である。竣工図がなく不明であった橋脚高を高周波弾性波調査により確定し、橋脚及び基礎を対象に耐震性能照査を実施した結果、所定の耐力を満足していないことが確認された。河川内の橋脚は、河積阻害率を満足させる必要がある。橋脚耐震補強においても河積阻害率を満足させる必要があるが、補強以前の現況で満足していない状況にあったため、耐震補強部材厚の増加を最小限に抑えることが課題であった。本稿は、河積阻害率を満足しない橋梁に対する橋脚耐震補強及び基礎の補強について報告するものである。

 

③H26橋梁定期点検要領改訂以降の地方自治体における橋梁点検結果および一考察

第一技術部保全技術課 藤田 誠人(10:55〜11:15)

 平成26年の道路法の一部改正により、橋梁は「5年に1回の頻度で近接目視による定期点検を行うこと」が義務付けされた。それに伴い、「定期点検要領」も改訂され、道路管理者は橋長2m以上の管理橋梁全ての定期点検を平成30年度完了目途に着手している。従来点検が先送りされていた15m未満の小規模橋梁の点検も進められており、平成29年の道路メンテナンス年報では、全体橋梁の54%が点検完了と報告されている。本稿では、平成26年度から平成28年度までに当社が行った橋梁点検業務のうち、小規模橋梁を数多く管理している地方自治体の点検結果を集計し、健全性の診断結果、損傷・劣化状況等の特徴や傾向について調査した結果を報告する。

 

④出水期施工を考慮した都市河川の整備について

第二技術部水工技術課 土屋 幸子(11:15〜11:35)

 河川工事の時期は、出水期と非出水期に分けられる。出水期とは、梅雨等の集中豪雨や台風などで洪水が起きやすい期間をさし、非出水期とはこれ以外の期間である。出水期の河道内の工事は、洪水による河川氾濫等により出水被害が生じる可能性が高いことから、行わないのが原則である。しかし、都市河川では、家屋等が河川に近接する等の施工上の制約条件が多いため、工事期間が長期化し、非出水期中に工事が終わらないケースがある。本報告は、典型的な都市河川において出水期施工を考慮したコンクリート護岸の詳細設計について紹介する。

 

⑤都市部交差点における電線共同溝横断部の防護方法について

第二技術部道路技術課 佐藤 達也(11:35〜11:55)

 2016年11月に博多駅前の道路で大規模な陥没事故が発生した。これとほぼ同時期に都内の交差点内に設置された電線共同溝横断部でごく小規模の陥没事故が発生した。浅層埋設部である当該箇所は設計時防護鉄板を設置する計画であった。しかし、施工時に地下埋設物が想定より浅いことが判明し、防護鉄板の設置では防護が不十分と判断され、コンクリート巻き立てを行った上に防護鉄板を設置するように変更していた。しかし、そのコンクリートと防護鉄板との定着が不十分で、交通荷重等が作用し雨水が浸入して陥没に至ったことが原因で考えられた。本報告は、当該箇所の電線共同溝横断部について現場状況を十分に考慮し、最適な防護方法並びに防護の復旧方法の検討について紹介するものである。

 

昼食(11:55〜13:00)

 

Ⅴ 特別講演『持続可能な都市の実現を目指して』

東京都市大学 環境学部環境創生学科准教授 大西暁生先生(13:00〜14:05)

 

Ⅵ. 技術発表午後の部「⑦,⑧」 (発表時間15分、質疑応答5分)

⑥建設管理部の概要

執行役員 建設管理部長 水津 宏(14:05〜14:20)

 

⑦東京外環自動車道(千葉県区間)の開通に向けての環境保全について

建設管理部千葉工事事務所 中島 聖(14:20〜14:40)

 東日本高速道路(株)千葉工事事務所では、東京外環自動車道(千葉県区間)の平成29年度中の開通に向けて建設を進めている。そのうち技術課では、工事中の環境調査や遮音壁の設計、供用後の環境調査などを行う調査業務および遮音壁工事などの管理を行う工事業務、他の関係機関との協議や一般部の設計を行う設計業務を主に行っている。ここでは、当社が施工管理業務を担当している調査業務の中から、開通に向けての環境保全対策や供用後の環境調査、現場の施工状況などを報告する。

⑧設計図面と実物 –施工事例報告–

関西支店技術部 矢野 幸子(14:40〜15:00)

 昔、コンサルタントの図面は現場では使えないと言われ、現場の技術力、職人の技などで対応した時代があった。しかし今は使える図面、現場で困らない設計を求められている。さらに、設計の責任範囲を明確にすることが重要となっている。この発表では、ある橋梁補修工事を題材にして設計図面がどのように現場で実現したかを報告するとともに、上記の観点から、現場からの問い合わせがあった事例等を反面教師として紹介する。

 

休憩(15:00〜15:15)

 

Ⅶ 会社からの報告

 1) 平成29年度東京都建設局優良工事等表彰業務『葛西橋長寿命化基本補足設計』

    第一技術部構造技術課 課長 中村 之信 (15:15~15:35)

 2) 中途採用者の紹介および内定式 (15:35~15:50)

 

Ⅷ. 講評  常務執行役員 技術統括部長 白鳥 愛介(15:50〜16:00)
Ⅸ. 技術発表表彰  社長執行役員 諸谷 茂樹(16:00~16:10)
Ⅹ. 閉会